『酪農の学校』の日記

岡山県北にある中国四国酪農大学校の紹介ブログ

大きい?小さい?身体測定

飼養管理演習 ~発育調査演習~


 人間が小学校や中学校で「どれくらい成長したかな~?」と身体測定を行うように、
 牛たちも成長具合を見るために、身長や体重を測ります。
 

牛を測る  体重編

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まずは体重。
牛用体重計を使うこともありますが、普段は「体重推定尺」という
メジャーを使います。
人間の胸囲を測るのと同じように、人でいう脇の下あたりを
ぐるりと測ります。
メジャーには「胸囲」と「推定体重」の値が書かれているので、
それを読めばいいだけ。
割と簡単ですが、「推定尺」というだけあって、体重計と比べると
正確性に欠けます。

 
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                           こんな感じで測ります。


牛を測る  体高編

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次に身長(牛の場合は『体高』といいます)。
この「体尺測定器」は、人間の身長を測る器具と同じです。
地面から平行に出た棒が可動式になっているので、
その棒を測定部位にあて、地面から垂直に立てた
棒にある目盛りを読むだけ。
ただ、人間の場合と大きく違うのは測定部位。
 人間は「地面~頭」で測定しますが、
牛の場合は「地面~背中側の首の付け根(「き甲部」といいます)」
で測定します。



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      こんな感じで…って                            こんな感じで測ります。
      測ってるの、牛じゃないし。

測ってどうするの?

 牛には品種ごとに
 「生後○ヶ月の牛は体高○○㎝~××㎝、体重○○㎝~××㎝くらいがいいですよ」
 という指標があり、
 「標準値を下回る牛=発育不良」となります。
 
 人間と同じように、牛にも個人(個体)差があるため、中には標準値を下回る牛もいますが、
 発育不良の牛がたくさん見つかった場合は要注意です。
 
 みんな揃って発育不良ということは、食事のメニューがダイエット食(?)だったり、
 病気が流行っていたりする可能性がある、ということなので、
 エサの種類や量、管理の仕方に問題がないかどうか、見直す必要があります。

 つまり、この「発育調査」を行うことで、「正しく牛を飼えているか」がわかる!!
 というわけです。